Core Concepts
単一の動的ニューラルユニットが、同一の動的軌道の中で、時間によって異なる非線形計算を実行できる。
Abstract
本論文では、時間依存性を持つ連続値の減衰振動子の動力学を利用して、単一の物理的デバイスが複数の計算を実行できることを示している。
振動子の入力は振動数に影響を与え、振動子の時間分解振幅出力は入力の非単調関数となる。このため、単一のユニットで非線形分離可能な問題(XORなど)を解くことができる。
また、同一の入力に対して振動子の出力が時間の非単調関数となるため、同一の動的軌道の中で異なる非線形計算を実行できる。これにより、単一のデバイスで複数の計算を行うことができる。
このような時間分解計算は平衡状態に達するまで待つ必要がなく、非平衡状態でも実行できる。つまり、1つの動的軌道で複数の計算を行えるため、計算コストを抑えられる。
Stats
振動子の入力Iが0または1の場合の出力S(t)は以下のようになる:
S(t) = e^(-γt/2) * (cos(Ωt) + (γ/2Ω)sin(Ωt))
ここで、Ω^2 = ω^2_0 - γ^2/4 + I
振動子の入力I = I1 + I2が0、1、2の3通りの場合の出力S(t)は、時間tによって論理演算(AND、OR、XOR)を実行できる。