本研究では、大規模なDNA-encoded化合物ライブラリーのスクリーニングを行い、µオピオイド受容体(µOR)の不活性型に選択的に結合する新しい負のアロステリック調節剤(NAM)化合物を発見した。この化合物は、オピオイド過剰摂取の解毒剤であるナロキソンの親和性を高め、ナロキソンと協調的にオピオイド作用を阻害することが示された。
クライオ電子顕微鏡解析により、NAM化合物がµORの細胞外ベスティビュールに結合し、第2および第7膜貫通ヘリックスの不活性型コンフォメーションを安定化することで、この効果を発揮することが明らかになった。
in vivoでは、この NAM化合物がモルヒネやフェンタニルによる行動学的影響を低用量のナロキソンと協調的に阻害し、かつ離脱症状を最小限に抑えることが示された。
本研究の成果は、µORの負のアロステリック調節の詳細な構造的メカニズムを明らかにし、オピオイド過剰摂取の予防に役立つ新しい薬剤開発につながる可能性がある。
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