Core Concepts
神経学的障害により上肢運動機能障害を経験する患者のためのVRベースのリハビリテーションシステムを提案する。ユーザーの上肢可動域を評価し、その情報を活用してVRエクササイズゲームをカスタマイズすることで、効果的なリハビリテーションを実現する。
Abstract
本研究では、上肢運動機能障害を持つ患者のためのVRベースのリハビリテーションシステムを提案している。
まず、上肢の運動学モデルを用いて、ユーザーの可動域を表すケイパビリティマップを生成する。このマップには、ユーザーの上肢の可動域と、各関節の可動域制限が反映される。
次に、このケイパビリティマップを活用して2つのVRエクササイズゲームを開発した。1つ目は可動域改善を目的としたゲームで、ユーザーの可動域に合わせて仮想の風船を配置し、それらを触れて割るというタスクを行う。2つ目は日常生活動作(ADL)を想定したゲームで、ユーザーの可動域を考慮して仮想の物体を掴み、指定の場所に置くというタスクを行う。
これらのゲームを4人のユーザーで評価した。ユーザーの上肢に制限を設けることで、可動域と器用さが減少することが確認された。また、ゲームでは制限に応じて課題の難易度が変化し、ユーザーの能力に合わせたリハビリテーションが可能であることが示された。
Stats
上肢可動域制限により、可動域は27.80%、器用さは11.50%減少した。
部分的な上肢可動域制限では、可動域は11.17%、器用さは0.78%減少した。
Quotes
"神経学的障害により上肢運動機能障害を経験する患者のためのVRベースのリハビリテーションシステムを提案する。"
"ユーザーの上肢可動域を評価し、その情報を活用してVRエクササイズゲームをカスタマイズすることで、効果的なリハビリテーションを実現する。"