Scalerは、複雑なシステムにおける各コンポーネント(ライブラリやアプリケーション)の相互作用を理解するための新しい分析手法「クロスフロー分析(XFA)」を提案している。XFAは、各コンポーネントが呼び出すAPIの実行時間と呼び出し回数を詳細に追跡することで、ライブラリの不適切な使用や、アプリケーションの非効率な設計を特定する。
Scalerは、Universal Shadow Tableやリレーション認識データ折りたたみなどの新しい技術を導入することで、低オーバーヘッドでAPIの呼び出しを効率的に追跡できる。実験の結果、Scalerは既存のプロファイラよりも多くの未知の性能問題を検出できることが示された。具体的には、cannealアプリケーションでは、libstdc++ライブラリの不適切な使用を特定し、データ構造の変更により52%の性能向上を実現した。また、dedupアプリケーションでは、I/O操作の非効率性と、メモリアロケータの設定の問題を特定し、それぞれ49.1%と74.2%の性能向上を実現した。
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by Steven (Jiax... at arxiv.org 09-11-2024
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