Core Concepts
アナログ-デジタル変換器(ADC)のエネルギーとエリアは、コンピュート・イン・メモリ型アクセラレータの全体的なエネルギーとエリアに大きな影響を与える。本研究では、アーキテクチャレベルのパラメータを使ってADCのエネルギーとエリアを推定するモデルを提案し、アクセラレータの設計空間探索を効率的に行うことができる。
Abstract
本研究では、アナログ-デジタル変換器(ADC)のエネルギーとエリアをアーキテクチャレベルのパラメータから推定するモデルを提案している。
ADCはコンピュート・イン・メモリ型アクセラレータで重要な役割を果たすが、ADCのエネルギーとエリアが大きな影響を及ぼす。そのため、アーキテクチャレベルの設計決定がADCのエネルギーとエリアにどのように影響するかを理解することが重要である。
本モデルは、ADCの解像度(ENOB)、スループット、ADCの数といったアーキテクチャレベルのパラメータを入力として、ADCのエネルギーとエリアを推定する。エネルギーモデルは、スループットに依存した2つの上限を使って推定し、エリアモデルは、スループット、ENOB、プロセスノードを使って回帰分析を行って推定する。
このモデルを使うことで、アクセラレータの設計空間探索時にADCの影響を考慮に入れることができる。例えば、RAELLA[4]アクセラレータを使って、アナログ値の合計サイズとADC解像度の違いがアクセラレータのエネルギーに与える影響を分析した。また、ADCの数を変えてアクセラレータのエネルギー-エリア積を最小化する設計点を見つけることもできた。
このように、本モデルを使うことで、ADCの特性を考慮しつつ、アクセラレータの設計空間を効率的に探索できる。
Stats
ADCのエネルギーは、スループットに依存した2つの上限によって制限される。
高スループット領域では、エネルギーはスループットと共に増加する。
ENOBが高いほど、この高スループット領域が低いスループットから始まる。
ADCのエリアは、プロセスノード、スループット、エネルギーの関数として推定できる。
Quotes
"ADCのエネルギーとエリアは、アクセラレータの全体的なエネルギーとエリアに大きな影響を与える。"
"本モデルを使うことで、ADCの特性を考慮しつつ、アクセラレータの設計空間を効率的に探索できる。"