Core Concepts
最小和部分集合畳み込みの(1 + ε)近似アルゴリズムを提案し、その応用例を示す。
Abstract
本論文では、最小和部分集合畳み込みの(1 + ε)近似アルゴリズムを提案する。
最小和部分集合畳み込みは、パラメータ化アルゴリズムの基本的なツールであるが、
ナイーブな O(3^n)時間評価が最速の既知のアルゴリズムであるため、入力関数の整数範囲が有界な場合にしか使われてこなかった。
この場合、高速部分集合畳み込みを使うことで O(2^nM)時間アルゴリズムが得られるが、M に依存するため実用的ではない。
そこで本論文では、M に依存しない(1 + ε)近似アルゴリズムを提案する。
主な結果は以下の通り:
最小最大部分集合畳み込みの ˜O(2^(3n/2))時間アルゴリズムを示す。これは、最小和部分集合畳み込みの(1 + ε)近似アルゴリズムの基礎となる。
最小和部分集合畳み込みの ˜O(2^(3n/2)/√ε)時間(1 + ε)近似アルゴリズムを提案する。
この近似アルゴリズムを用いて、最小コストk-彩色問題やプライズ集めるSteiner木問題などの(1 + ε)近似スキームを ˜O(2^(3n/2)/√ε)時間で得る。
計算生物学の問題にも応用し、最大多色部分木問題の(1 - ε)近似スキームを提案する。
Stats
最小和部分集合畳み込みのナイーブアルゴリズムは O(3^n)時間
高速部分集合畳み込みを使うと O(2^nM)時間アルゴリズムが得られるが、M に依存する
提案する(1 + ε)近似アルゴリズムの時間計算量は ˜O(2^(3n/2)/√ε)で、M に依存しない
Quotes
"最小和部分集合畳み込みは、パラメータ化アルゴリズムの基本的なツールであるが、ナイーブな O(3^n)時間評価が最速の既知のアルゴリズムである"
"高速部分集合畳み込みを使うことで O(2^nM)時間アルゴリズムが得られるが、M に依存するため実用的ではない"
"提案する(1 + ε)近似アルゴリズムの時間計算量は ˜O(2^(3n/2)/√ε)で、M に依存しない"