Core Concepts
与えられたグラフGから、最大k個の頂点を削除して、結果のグラフが等サイズのクリークの集合になるような問題について、効率的なカーネル化アルゴリズムを提案する。
Abstract
本論文では、2つの固有値を持つグラフを得るための頂点削除問題(2-EVD)、辺編集問題(2-EEE)、辺削除問題(2-EED)、辺追加問題(2-EEA)について、パラメータ化された複雑性の観点から研究を行っている。
まず2-EVDについて、O(k^3)サイズのカーネルを提案している。これは、グラフからP3(3頂点パス)を最大限抽出し、その頂点集合Sを特定する。その上で、以下の手順を踏む:
Sの頂点が k+1個以上の異なるクリークに隣接している場合は、その頂点を削除する。
Sの頂点がクリークに全く隣接していない場合は、その頂点を削除する。
Sの頂点が2つのクリークに各k+1個以上の頂点で隣接している場合は、その頂点を削除する。
上記の操作後、クリークの最大サイズが8kを超えない場合は、O(k^3)サイズのカーネルが得られる。
2-EEEと2-EEDについては、O(k^2)サイズのカーネルを提示している。2-EEAについては、6kサイズの線形カーネルを与えている。
これらの結果により、Misra et al.が提示した3つの未解決問題が解決された。
Stats
グラフGの頂点数をnとする。
解の大きさをkとする。
頂点集合Sは最大3kサイズ。
クリークの集合Cは最大4k^2 + 5k + 1個。
クリークCの頂点数の合計は最大23k^3 + 38k^2 + 16k + 1。