Core Concepts
オンラインアルゴリズムにおいて、アドバイスが信頼できない場合の影響を定量化し、アドバイスが信頼できる場合と信頼できない場合の両方で効率的なアルゴリズムを設計する。
Abstract
本研究では、オンラインアルゴリズムにおいてアドバイスが信頼できない場合の影響を分析し、アドバイスが信頼できる場合と信頼できない場合の両方で効率的なアルゴリズムを設計することを目的としている。
具体的には以下の4つの有名なオンラインの問題を取り上げている:
- スキーレンタル問題
- アドバイスが1ビットの場合、Pareto最適な戦略を提案した。
- さらに、アドバイスサイズに関わらず、提案した戦略がPareto最適であることを示した。
- オンラインビッディング問題
- アドバイスが目標値uを表す場合、Pareto最適な戦略を提案した。
- アドバイスサイズkが固定の場合、競争比の上界と下界を示した。
- オンラインビンパッキング問題
- アドバイスの信頼性に応じて、競争比のトレードオフを示す戦略を提案した。
- 例えば、アドバイスを完全に信頼する場合は競争比1.4702を達成できるが、アドバイスを信頼しない場合は競争比6まで悪化する。
- アルゴリズムデザイナーは、アドバイスを信頼する程度(リスク)を調整することで、信頼できない場合の性能を改善できる。
- オンラインリストアップデート問題
- アドバイスの信頼性に応じて、競争比のトレードオフを示す戦略を提案した。
- 例えば、アドバイスを完全に信頼する場合は競争比5/3を達成できるが、アドバイスを信頼しない場合は競争比2.5まで悪化する。
- アルゴリズムデザイナーは、アドバイスを信頼する程度(リスク)を調整することで、信頼できない場合の性能を改善できる。
さらに、ランダム化アルゴリズムの解析も行っている。スキーレンタル問題では、ランダム化アルゴリズムがPareto最適な決定性アルゴリズムよりも優れていることを示した。