Core Concepts
グラフ探索木の最後入力木認識問題はNP完全であり、これを用いてインターメッツォ問題もNP完全であることを示した。一方で、部分順序の幅をパラメータとしたXPアルゴリズムを与え、その実行時間が指数時間仮説の下で最適であることを示した。
Abstract
本研究では、グラフ探索木の最後入力木認識問題とインターメッツォ問題の関係を明らかにした。
グラフ探索木の認識問題は、与えられた探索順序からスパニング木を再構築できるかを判定する問題である。特に、最後入力木認識問題は、各頂点が最後に訪れた左隣接頂点に接続されるスパニング木の存在を判定する問題である。
本研究では、一般的な探索(Generic Search)の最後入力木認識問題がNP完全であることを示した。この結果は、これまでの探索アルゴリズムの認識問題では最後入力木問題が最も難しい問題ではなかったことから、興味深い。
さらに、この結果を用いて、部分順序に制約を加えたインターメッツォ問題もNP完全であることを示した。具体的には、部分順序のハッセ図が木構造をなす場合や、その高さが有界な場合でもNP完全であることを示した。
一方で、部分順序の幅をパラメータとしたXPアルゴリズムを与え、その実行時間が指数時間仮説の下で最適であることも示した。