Core Concepts
グラフにおける最大サイズの最小クリークトラバーサルを特徴付け、その計算の複雑性を明らかにする。
Abstract
本論文では、グラフにおける最大サイズの最小クリークトラバーサル(上限クリークトラバーサル)について研究を行っている。クリークトラバーサルは、グラフの全ての最大クリークと交差する頂点集合であり、その最小サイズが従来研究されてきた。一方で、本論文では最大サイズの最小クリークトラバーサルに着目し、その計算の複雑性を明らかにする。
具体的には以下の結果を示している:
上限クリークトラバーサル問題はコード付きグラフ、コード付き二部グラフ、立方体平面二部グラフ、二部グラフの線グラフにおいてNP完全であることを示した。
分割グラフ、適切区間グラフ、コグラフにおいて線形時間アルゴリズムを与えた。
有界クリーク幅グラフにおいて多項式時間アルゴリズムを与えた。
これらの結果は、上限クリークトラバーサルの計算の複雑性を明らかにするとともに、効率的に解くことのできるグラフクラスを特定したものである。
Stats
分割グラフにおいて、上限クリークトラバーサル数は独立集合数以下である。
適切区間グラフにおいて、上限クリークトラバーサル数は頂点-クリーク接続グラフの最大誘導マッチング数以下である。
Quotes
"クリークトラバーサルは、グラフの全ての最大クリークと交差する頂点集合である。"
"本論文では、最大サイズの最小クリークトラバーサルに着目し、その計算の複雑性を明らかにする。"