Core Concepts
グループ間の公平な資源配分において、序数最大最小保証を用いることで、一般的な状況下でも良好な公平性を達成できることを示した。
Abstract
本論文は、個人ではなくグループ単位での公平な資源配分を検討している。従来の研究では、個人単位での最大最小保証(MMS)の達成が困難であることが知られていたが、本研究では序数MMS(1-out-of-k MMS)を用いることで、より一般的な状況下でも良好な公平性を達成できることを示した。
具体的には以下の点が明らかになった:
各グループのサイズが均等な場合、1-out-of-k MMSを達成できるkは、グループ数とグループ内の人数の対数に依存する。
一つのグループが圧倒的に大きい場合でも、1-out-of-k MMSを達成できるkは、大きいグループのサイズの対数に依存する。
2グループの場合の具体的な結果も示した。例えば、グループサイズが2と1の場合、1-out-of-3 MMSを達成できることが分かった。
これらの結果は、グループ間の公平な資源配分を実現する上で有用な知見を提供している。
Stats
各エージェントの最大最小保証(MMS)は、アイテムを n 分割した際の最悪のバンドルの価値に等しい。
1-out-of-k MMSは、アイテムを k 分割した際の最悪のバンドルの価値が自身のMMS以上となるような分割を意味する。
pMMS(n1, ..., ng)は、g 個のグループサイズが n1, ..., ng の場合に、1-out-of-p MMSを達成できる最小の p を表す。