Core Concepts
有限状態トランスデューサの関係の指数問題は、チューリング機械の停止問題に帰着できるため、一般的に決定不可能である。しかし、特定の距離関数に関しては、指数問題が計算可能である。
Abstract
本論文では、有限状態トランスデューサ間の距離、有理関係の直径、有理関係の指数の概念を定義し、それらの関係を明らかにしている。
まず、単語間の距離尺度を単語間の関数(トランスデューサ)に拡張し、トランスデューサ間の距離を定義した。この距離は、任意の入力に対するトランスデューサの出力の距離の上限として定義される。
次に、有理関係の直径を定義した。これは、関係内の任意の単語ペアの距離の上限である。有理関係の直径が有限であるかどうかの問題は、トランスデューサの距離の問題と等価である。
さらに、ある有理関係Rが別の有理関係S の推移閉包に含まれる最小の指数を定義した。この指数問題は一般的に決定不可能であるが、特定の距離関数に関しては計算可能であることを示した。