本研究は、RIG-I 欠損脊椎動物における代替免疫受容体 MDA5 の機能を明らかにした。
まず、脊椎動物における RIG-I の独立的な欠失事象を示した。RIG-I 欠失は哺乳類、鳥類、魚類で観察された。
次に、RIG-I 欠失種であるミイウイシャコ(M. miiuy)とニワトリ(G. gallus)の MDA5 が 5'ppp-RNA ウイルスを認識し、抗ウイルス免疫応答を誘導することを明らかにした。MDA5 の C 末端ドメインが 5'ppp-RNA 結合に重要であることを示した。
一方、ウイルスは m6A 修飾機構を利用して MDA5 mRNA を分解し、免疫回避を図ることが分かった。m6A 書き込み酵素 METTL3/14 が MDA5 mRNA を修飾し、m6A 読み取り蛋白 YTHDF2/3 が MDA5 mRNA を分解する。一方、m6A 消去酵素 FTO がこの過程を阻害する。
以上の結果から、ウイルスと宿主の間の軍拡競争の一端が明らかになった。ウイルスは m6A 修飾を利用して MDA5 を標的とし、一方宿主は MDA5 を進化させて 5'ppp-RNA ウイルスに対抗している。
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by Geng,S., Lv,... at www.biorxiv.org 01-11-2024
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