Core Concepts
Grid-Following インバータが大規模な負荷/発電変動時に Grid-Forming インバータの電圧調整を支援し、通常時の電力取引を最適化する制御フレームワークと、グリッド連系とグリッド孤立状態間の滑らかな遷移を実現する制御手法を提案する。
Abstract
本論文では、Grid-Following (GFL) インバータと Grid-Forming (GFM) インバータの制御設計について分析を行っている。
GFL インバータの目的は出力電力の制御であり、従来の GFL 制御設計は大規模な負荷/発電変動に対して脆弱であることが示された。一方、GFM インバータは電圧・周波数の調整を行うが、突発的な電力変動に対して対応できない可能性がある。
そこで本論文では、以下の2つの制御フレームワークを提案している:
GFL インバータの制御設計:
大規模な負荷/発電変動時に GFM インバータの電圧調整を支援し、通常時の電力取引を最適化する
突発的な電力変動に対して迅速に応答し、GFM インバータの負担を軽減する
GFL モードと GFM モード間の滑らかな遷移制御:
グリッド連系とグリッド孤立状態間の遷移時に、電力・電圧の変動を最小限に抑える
シミュレーション結果より、提案手法により従来の GFL 制御に比べて大幅な周波数変化率の低減と、GFL-GFM 遷移時の電力・電圧変動の抑制が確認された。
Stats
大規模負荷変動時の周波数変化率(RoCof)が従来の GFL 制御に比べて44%低減された。
GFL-GFM 遷移時の能動電力のオーバーシュートが1%、無効電力のオーバーシュートがゼロであった。