Core Concepts
zk-SNARKsを使ったオフチェーン計算の検証可能性を高めるためのサービス指向アプローチの提案
Abstract
本論文では、ブロックチェーンのスケーラビリティを向上させるためのVerifiable Off-chain Computations (VOC)における、zk-SNARKsの実行プロセスの課題に取り組んでいる。
具体的には以下の3点が主な内容となっている:
zk-SNARKsの大きな計算量、静的な実行モデル、メモリオーバーヘッドといった課題に対して、クラウドシステムアーキテクチャを活用したサービス指向アプローチを提案している。これにより、スケーラビリティ、相互運用性、管理性の向上を実現する。
提案するサービス指向アーキテクチャの具体的な実装として、ZoKratesのAPIラッパーである「ZoKrates-API」を開発し、オープンソースで公開している。これにより、ZoKratesのプルーフ生成機能をサービスとして提供できるようになる。
大規模なEdDSA署名の生成を題材に、ZoKrates-APIをKubernetesクラスタ上にデプロイし、水平スケーリングと垂直スケーリングの観点から評価を行っている。その結果、並列処理や大規模な計算リソースの活用によって、プルーフ生成時間を大幅に短縮できることを示している。
以上のように、本論文では、zk-SNARKsを活用したVOCの実用化に向けて、クラウドネイティブなサービス指向アーキテクチャを提案し、その具体的な実装と評価を行っている。これにより、ブロックチェーンのスケーラビリティ向上に貢献することが期待される。
Stats
単一マシンでの最適な設定を選択することで、プルーフ生成時間を33%改善できる
単一マシン上でスレッドを活用することで、プルーフ生成時間を大幅に短縮できるが、リソース消費も増加する
複数のVMを並列に利用することで、プルーフ生成時間をさらに短縮できる
Quotes
"zk-SNARKs help scale blockchains with Verifiable Off-chain Computations (VOC)."
"We emphasize the need for portability, interoperability, and manageability in VOC-based solutions and introduce a Proving Service that is designed to provide a scalable and reusable solution for generating zk-SNARK proofs leveraging clouds."
"Significant performance improvements can be gained from horizontal (more nodes) and vertical (larger nodes) scalability of an arbitrary zk-SNARK proof."