Core Concepts
グラフ分割子式のランクを合理的な範囲で近似することは非常に困難である。
Abstract
本論文では、グラフ分割子式のランクを近似することの難しさを示している。
まず、最小ターゲットセット選択問題をグラフ上の分割子式の再帰状態からの距離の計算に帰着させる。次に、再帰状態からの距離の計算を非停止状態からの距離の計算に帰着させる。これにより、ランクの計算が非停止状態からの距離の計算と等価であることがわかる。
さらに、最小ターゲットセット選択問題の近似困難性の結果を用いて、ランクの近似困難性を示す。具体的には、ランクを O(2log1−ε n)以内で近似することは NP=Pでない限り不可能であり、また植え込まれた密集部分グラフ予想を仮定すれば、ランクを O(n1/4−ε)以内で近似することも不可能であることを示している。
このように、グラフ分割子式のランクを合理的な範囲で近似することは非常に困難であることが明らかになった。
Stats
グラフGの頂点集合をVとする。
|V| = nとする。