Core Concepts
ゲームエコノミーの設計と構成は、プレイヤーの体験と進行速度に大きな影響を与える。本研究では、進化アルゴリズムを用いて、新規に生成したゲームエコノミーや既存のエコノミーをバランシングする手法を提案する。
Abstract
本研究では、GEEvo (Game Economy Evolution)と呼ばれるフレームワークを提案している。GEEvoは、グラフベースのゲームエコノミーを生成し、シミュレーションを通じてバランシングを行う2段階のアプローチを取る。
まず、生成器は進化アルゴリズムを使ってランダムだが有効なゲームエコノミーグラフを生成する。次に、バランサーは別の進化アルゴリズムを使って、指定された目的に合わせてエコノミーのウェイトを最適化する。
エコノミーのシミュレーションには、ノードタイプ(ソース、ランダムゲート、プール、コンバーター、ドレイン)と制約を定義した軽量なフレームワークを使用している。
生成器の評価では、生成されたエコノミーグラフの97%が有効であり、実行時間も短いことが示された。バランサーの評価では、様々な目的関数を用いて生成されたエコノミーのバランシングを行い、その有効性を確認した。さらに、2つの架空のキャラクタークラス(魔法使いと射手)のエコノミーを例に、ダメージ出力の均等化を目的としたバランシングの事例研究を行った。
Stats
ランダムゲートを含む複雑なエコノミーグラフを生成するのに、平均25ミリ秒の実行時間を要した。
バランシングの結果、93.3%のエコノミーグラフを目標値に近づけることができた。
Quotes
「ゲームエコノミーの設計と構成は、プレイヤーの体験と進行速度に大きな影響を与える」
「小さな数値調整でも、全体的なゲームプレイに予期せぬ影響を及ぼす可能性がある」