本論文では、早期近代印刷本の見出しタイトルのクラスタリングを通して、その印刷プロセスを自動的に分析する新しい計算手法を提案する。具体的には、見出しタイトルの視覚的類似性を測るためのカスタムカーネル関数を設計し、それを用いてスペクトラルクラスタリングを行う。この手法により、同一の骨組み版(skeleton forme)で印刷された見出しタイトルのグループを特定できる。これは、検閲や停版などの印刷上の現象を理解するうえで重要な手がかりとなる。
論文では、8冊の早期近代印刷本を対象に、専門家による手動アノテーションに基づいて評価を行っている。その結果、提案手法は、ランダムベースラインと比べて大幅に優れた性能を示すことが分かった。特に、書籍の折り畳み構造に関する知識を活用することで、精度が大幅に向上することが確認された。また、トーマス・ホッブズの『リヴァイアサン』の印刷に関する先行研究との比較分析も行い、提案手法の有効性を示した。
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by Nikolai Vogl... at arxiv.org 05-03-2024
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