Core Concepts
エッジビジョンシステムにおいて、イベント駆動型グラフニューラルネットワークを用いることで、低遅延、低消費電力、高精度な車認識を実現する。
Abstract
本論文では、エッジビジョンシステムにおける車認識のためのイベント駆動型グラフニューラルネットワーク(EvGNN)アクセラレータを提案する。
まず、グラフ構築の際に、因果性を活用した指向性グラフを採用し、新しいイベントの1ホップ近傍のみを処理することで、低メモリ使用量と低遅延を実現する。また、空間と時間の探索範囲を分離することで、効率的な近傍検索を行う。
次に、各層の処理を並列化する新しい手法を提案し、マルチレイヤーGNNの低遅延実行を可能にする。
最終的に、Xilinx KV260 Ultrascale+ MPSoC上に実装したEvGNNは、N-CARSデータセットにおいて87.8%の分類精度と16μsの平均遅延を達成し、エッジでのリアルタイムかつ高速なイベント駆動型ビジョンを実現している。