Core Concepts
イベントカメラを使用することで、高速回転するテーブルテニスボールのスピンを正確に推定できる。
Abstract
本研究では、イベントカメラを使用したテーブルテニスボールのスピン推定手法を提案している。従来のフレームベースのカメラでは、ボールの高速な回転によるモーションブラーのため、ボールのロゴを正確に観察することが困難であった。一方、イベントカメラは高時間分解能を持ち、モーションブラーの影響を受けにくいため、ボールのロゴの動きを正確に捉えることができる。
提案手法では、まずイベントカメラの入力から、ボールの位置、速度、半径を推定する。次に、これらの情報を使ってボールのロゴから発生したイベントを抽出する。最後に、抽出したイベントからオプティカルフローを推定し、ボールのスピンを算出する。
実験では、ボールスピナーとボール発射機を用いて提案手法の性能を評価した。ボールスピナーを使った実験では、スピン角度の平均誤差が32.9 ± 38.2°、スピン速度の平均誤差が10.7 ± 17.3 rpsと良好な結果が得られた。ボール発射機を使った実験でも、従来のフレームベースの手法と同等の性能を示した。
提案手法は、テーブルテニスだけでなく、他のボールスポーツにも応用可能である。イベントカメラの高時間分解能を活かすことで、高速に回転するボールのスピンを正確に推定できる。
Stats
ボールスピナーを使った実験では、スピン角度の平均誤差が32.9 ± 38.2°、スピン速度の平均誤差が10.7 ± 17.3 rpsであった。
ボール発射機を使った実験では、提案手法の成功率が81%、スピン角度の平均誤差が32.9 ± 38.2°、スピン速度の平均誤差が10.7 ± 17.3 rpsであった。
Quotes
"イベントカメラは高時間分解能を持ち、モーションブラーの影響を受けにくいため、ボールのロゴの動きを正確に捉えることができる。"
"提案手法は、テーブルテニスだけでなく、他のボールスポーツにも応用可能である。イベントカメラの高時間分解能を活かすことで、高速に回転するボールのスピンを正確に推定できる。"