Core Concepts
Grail+の文字ベースの出力を自動的にTikZコードに変換し、有限オートマトンの視覚的な表現を生成するツールを紹介する。
Abstract
本論文では、Grail+と呼ばれる自動理論のコマンドラインツールを活用し、有限オートマトンを視覚的に表現するツールについて説明している。
Grail+は、正規表現や有限オートマトンなどの形式言語モデルを操作するための多数のフィルタを提供するC++ライブラリである。しかし、Grail+の出力は文字ベースであるため、複雑な有限オートマトンを理解するのが難しい。
そこで開発されたのが「Grail+ Visualizer」というツールである。このツールは、Grail+の出力を解析し、TikZコードを自動生成することで、有限オートマトンを視覚的に表現する。具体的には以下のような処理を行う:
Grail+の出力から状態ラベル、状態タイプ、遷移情報を抽出する
状態の座標を計算し、TikZノードを生成する
状態間の遷移をTikZパスとして生成する
生成したTikZコードをPDFLaTeXでコンパイルし、有限オートマトンの図を出力する
このツールにより、Grail+ユーザーは複雑な有限オートマトンを容易に理解できるようになる。今後の改善点としては、レイアウトの最適化や、ユーザーによるカスタマイズ機能の追加などが考えられる。また、LaTeXパッケージ化することで、ユーザーの作業効率をさらに高められるだろう。
Stats
Grail+は約100のフィルタを提供し、形式言語や有限オートマトンに関する様々な操作を実行できる。
Grail+の出力は文字ベースであり、複雑な有限オートマトンを理解するのが難しい。
Quotes
"Grail+は、理論計算機科学者が行いたい一般的な操作を実行できる多数のフィルタを提供する。"
"Grail+の文字ベースの出力を解析し、TikZコードを自動生成することで、有限オートマトンを視覚的に表現できる。"