Core Concepts
GitHub Copilotの使用により、ANZバンクのエンジニアの生産性と コード品質が大幅に向上した。
Abstract
本研究は、ANZバンクにおけるGitHub Copilotの導入実験の結果を報告するものです。
実験の準備段階では、知的財産、データセキュリティ、プライバシーに関するリスクを評価し、ガイドラインを策定しました。実験の目的は、エンジニアの生産性、コード品質、セキュリティへの影響を評価することでした。
実験では、コントロール群とCopilotグループに分けて、Pythonによる課題解決を行いました。結果、Copilotグループは平均42.36%の生産性向上を示し、統計的に有意な差が確認されました。また、Copilotグループのコードはバグやコードスメルが少ない傾向にありました。一方、セキュリティ面での影響は明確にはできませんでした。
エンジニアの感想は概して肯定的で、Copilotはコードレビューや単体テスト、ドキュメンテーションの作成に役立つと評価されました。ただし、提案の質や使いやすさなど、改善の余地も指摘されました。
本研究の結果を踏まえ、ANZバンクではGitHub Copilotの本格導入が検討されています。また、生産性向上の定量的な分析も進められています。
Stats
Copilotグループの平均課題解決時間は17.86分、コントロール群は30.98分で、42.36%の生産性向上が確認された。
Copilotグループのユニットテスト成功率は、コントロール群より12.86%高かったが、統計的に有意な差ではなかった。
Copilotグループのコードにはバグとコードスメルが有意に少なかった。
Quotes
"Copilotを使うことで、コードレビューや単体テスト、ドキュメンテーションの作成が容易になった。"
"Copilotの提案は概して役立つが、品質や使いやすさにはまだ改善の余地がある。"