Core Concepts
IoTクラウドシステムのストレステストのためのリーンなシミュレーションフレームワークを提案する。
Abstract
本論文では、IoTクラウドシステムのストレステストのためのリーンなシミュレーションフレームワークを提案している。
従来のIoTシミュレータは、IoTデバイスを個別のプロセスやオブジェクトとしてモデル化しており、多数のデバイスをシミュレーションするには膨大な計算リソースを必要とする。
提案するフレームワークでは、IoTデバイスを象徴的に表現することで、より効率的なシミュレーションを実現する(F1)。
エッジデバイスの開始時間のばらつきと、IoTデバイスからのデータ送信間隔の変動を表現することで、エッジ-クラウド間の通信の集中を緩和する(F2)。
エッジデバイスをクラスタ化してシミュレーションノードとして実行することで、限られたリソースでの大規模なシミュレーションを可能にする(F3)。
提案フレームワークを支援するドメイン特化言語IoTECSを開発し、IoTECS仕様からシミュレータを自動生成できるようにした。
実際のIoTクラウドシステムを対象に評価を行い、提案手法が既存ツールと比べて3.5倍多くのIoTデバイスをシミュレーションできることを示した。
Stats
提案手法を用いて10,000台のIoTデバイスをシミュレーションした際、クラウドに受信されたパケット数は15,959.4個で、パケット損失率は60.1%であった。
既存手法のEMU-IoTを用いて同様の設定でシミュレーションした場合、クラウドに受信されたパケット数は1,908.2個で、パケット損失率は95.2%であった。
既存手法のFogbedを用いて同様の設定でシミュレーションした場合、クラウドに受信されたパケット数は15,959.4個で、パケット損失率は60.1%であった。
Quotes
"提案するリーンなシミュレーションフレームワークは、IoTクラウドシステムのストレステストに効果的であり、大幅な時間とコストの削減を実現できる。"
"提案手法は、既存のストレステストツールと比べて3.5倍多くのIoTデバイスをシミュレーションできる。"