Core Concepts
複雑な構造物の解析において、グローバルモデルとローカルモデルを反復的に結合し、収束を加速する手法を提案している。
Abstract
本論文では、商用ソフトウェアのアバクスにおけるグローバル-ローカル反復結合(GLIC)手法の実装と収束加速手法について検討している。
まず、GLIC手法の定式化を説明する。グローバルモデルとローカルモデルを反復的に結合し、界面の力のつり合いを満たすように解を求める手法である。収束を加速するため、Aitken緩和、マルチ割線法、Broydenの準ニュートン法の3つの手法を検討している。
次に、2つの具体的な事例を用いて手法の検証を行っている。1つ目は穴あき曲面板の弾塑性解析、2つ目はボルト接合部の解析である。これらの事例では、提案手法が参照解と良好に一致することを示している。また、収束加速手法の比較を行い、Aitkenの緩和が最も高速な収束性を示すことを明らかにしている。
さらに、収束判定条件を緩和する「不正確解法」を提案し、計算時間の短縮が可能であることを示している。
全体として、本論文では複雑な構造物の解析において、グローバルモデルとローカルモデルを効率的に結合する手法を提案し、その有効性を検証している。
Stats
穴あき曲面板の最大相当塑性ひずみ: 0.04486
ボルト接合部の最大接触圧力: 6.959 GPa
ボルト接合部の最大接触せん断応力: 1.371 GPa
ボルト接合部の最小接触せん断応力: -1.247 GPa
Quotes
"グローバル-ローカル反復結合(GLIC)は、モデル作成の負担を軽減する非侵襲的なアプローチである。"
"提案手法は、複雑な構造物の解析において、グローバルモデルとローカルモデルを効率的に結合する手法を示している。"