Core Concepts
メモリコストを大幅に削減しつつアプリケーションのパフォーマンスを維持するために、ソフトウェアで定義された複数の圧縮メモリ階層を活用する。
Abstract
本論文は、メモリコストを抑えるための新しいアプローチ「TierScape」を提案している。TierScapeでは、ソフトウェアで定義された複数の圧縮メモリ階層を活用することで、メモリコストの大幅な削減と、アプリケーションのパフォーマンス維持を両立する。
具体的には以下の通り:
従来の2階層方式(DRAM + 1つの圧縮階層)では、冷たいデータしか圧縮階層に置けず、メモリコスト削減の機会が限られていた。TierScapeでは、圧縮アルゴリズム、メモリアロケータ、バッキングメディアの組み合わせによって複数の圧縮階層を定義し、温かいデータも圧縮階層に置くことができる。
2つのデータ配置モデルを提案している:
Waterfallモデル: 冷たいデータから順に圧縮階層に移行させていく
解析モデル: アプリケーションのアクセスプロファイルを分析し、最適な配置を決定する
実際のベンチマークで評価した結果、TierScapeは従来の2階層方式と比べて、22-40%ポイントメモリコストを削減しつつ、パフォーマンスを2-10%ポイント改善できることを示した。
Stats
メモリコストは通常データセンターの33-50%を占める
冷たいデータは通常20-30%、温かいデータは50-60%
2階層方式では、冷たいデータしか圧縮階層に置けず、メモリコスト削減の機会が限られる
Quotes
"メモリコストは通常データセンターの33-50%を占める"
"冷たいデータは通常20-30%、温かいデータは50-60%"
"2階層方式では、冷たいデータしか圧縮階層に置けず、メモリコスト削減の機会が限られる"