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研究ソフトウェアのカテゴリー化に向けて


Core Concepts
研究ソフトウェアには様々な役割があり、開発者や成熟度によってもカテゴリー化できる。これにより、ソフトウェア開発の質的要件や適切な方法論の選択、教育プログラムの設計などに役立つ。
Abstract

本論文では、研究ソフトウェアの役割、開発者、成熟度に基づいた多次元的なカテゴリー化を提案している。

役割に基づくカテゴリーでは、モデリング・シミュレーション・データ分析、プルーフオブコンセプトソフトウェア、研究インフラストラクチャソフトウェアの3つのトップレベルカテゴリーを定義している。前者2つにはさらにサブカテゴリーがある。

開発者に基づくカテゴリーでは、個人研究者、ローカル研究グループ、プロジェクトグループ、コミュニティ、請負業者の5つのカテゴリーを定義している。

成熟度に基づくカテゴリーでは、研究データプロセス、新しい手法・モデル、受け入れられた手法・モデルの3つのカテゴリーを定義している。

これらのカテゴリー化は、ソフトウェア開発ガイドラインの策定、ソフトウェアの質的要件の理解、適切な開発手法の推奨、教育プログラムの設計、ステークホルダーの理解促進、ソフトウェアの再利用判断、研究資金の適切な配分、FAIR原則に基づくメタデータ付与、研究ソフトウェア工学研究の枠組み提供などに役立つと期待されている。

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Stats
研究ソフトウェアは、研究活動を支援するために設計・開発されたソフトウェアである。 研究ソフトウェア工学は、研究のための高品質なソフトウェア開発を目指す専門分野である。 研究ソフトウェアには、モデリング・シミュレーション、データ分析、プルーフオブコンセプト、研究インフラストラクチャなど様々な役割がある。 研究ソフトウェアの開発者には、個人研究者、ローカル研究グループ、プロジェクトグループ、コミュニティ、請負業者などがいる。 研究ソフトウェアの成熟度には、研究データプロセス、新しい手法・モデル、受け入れられた手法・モデルの3段階がある。
Quotes
"研究ソフトウェアは、研究活動を支援するために設計・開発されたソフトウェアである。" "研究ソフトウェア工学は、研究のための高品質なソフトウェア開発を目指す専門分野である。" "研究ソフトウェアには、モデリング・シミュレーション、データ分析、プルーフオブコンセプト、研究インフラストラクチャなど様々な役割がある。"

Key Insights Distilled From

by Wilhelm Hass... at arxiv.org 04-23-2024

https://arxiv.org/pdf/2404.14364.pdf
Toward Research Software Categories

Deeper Inquiries

研究ソフトウェアの役割、開発者、成熟度以外にどのような側面でカテゴリー化が可能だと考えられるか。

研究ソフトウェアのカテゴリー化は、さまざまな側面で行うことが可能です。例えば、ソフトウェアの再利用シナリオに基づいてカテゴリー化することが考えられます。ソフトウェアが単一の目的や用途にのみ使用される場合、拡張性や再利用性が重要な場合、またはソフトウェアの公開や引用において異なるカテゴリー間での違いがある場合など、再利用シナリオに基づいてカテゴリー化することが有益であると考えられます。 また、利用者の側面からソフトウェアをカテゴリー化することも可能です。科学者、研究対象となる人々、市民など、異なる利用者グループに焦点を当ててソフトウェアをカテゴリー化することで、それぞれの利用者が求める要件やニーズに合ったソフトウェアを提供することができます。 さらに、研究ソフトウェアのスタック(ソフトウェアの階層構造)に基づいてカテゴリー化することも考えられます。非科学的なインフラストラクチャ、科学的なインフラストラクチャ、特定の学問領域に特化したソフトウェア、プロジェクト固有のソフトウェアなど、異なるレベルのソフトウェアを階層的にカテゴリー化することで、ソフトウェアの関連性や特性を明確にすることができます。

研究ソフトウェアの各カテゴリーに対して、どのような品質要件や開発プロセスが適切だと考えられるか。

研究ソフトウェアの各カテゴリーには、異なる品質要件や開発プロセスが適切です。例えば、モデリング、シミュレーション、データ分析などの役割を持つソフトウェアは、数値モデリングやエージェントベースのモデリングなどの特定の手法を使用するため、その開発プロセスには専門知識や特定の品質基準が必要です。 また、開発者によるカテゴリー化では、個々の研究者やプロジェクトグループ、コミュニティなどが開発したソフトウェアには、それぞれ異なる品質要件があります。例えば、個々の研究者が開発したソフトウェアは、個人利用を目的としているため、小規模なスコープに適した品質要件が求められます。 成熟度に基づくカテゴリー化では、研究データプロセスを捉えたソフトウェアや新しいアイデアやモデルを示すプロトタイプツールなど、異なる成熟度レベルのソフトウェアにはそれぞれ適した品質要件があります。例えば、研究ソフトウェアインフラストラクチャは、長期的な開発と保守性を確保するための品質要件が重要です。

研究ソフトウェアのカテゴリー化がソフトウェアの再利用に与える影響はどのようなものが考えられるか。

研究ソフトウェアのカテゴリー化は、ソフトウェアの再利用にさまざまな影響を与える可能性があります。カテゴリー化によって、ソフトウェアの目的や品質要件が明確になり、利用者が適切なソフトウェアを選択しやすくなります。特定のカテゴリーに分類されたソフトウェアは、そのカテゴリーに応じた適切な開発プロセスや品質基準を満たしているため、再利用時に信頼性や効率性が向上します。 さらに、カテゴリー化によってソフトウェアの関連性や適用可能性が明確になるため、他の研究者や開発者がソフトウェアを再利用する際に、その価値や適合性をより正確に評価することができます。また、ソフトウェアの公開や引用においても、カテゴリー化された情報が提供されることで、ソフトウェアの重要性や信頼性がより明確になり、再利用の促進につながるでしょう。
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