Core Concepts
VRはデスクトップに比べてナビゲーションを大幅に改善し、分岐&統合機能は比較プロセスを大幅に促進する。
Abstract
本研究は、コンピューテーショナルノートブックをVR環境に適応させ、ナビゲーションと比較の観点から、デスクトップとVRの性能を比較・検証することを目的としている。
ナビゲーション:
VRはデスクトップに比べて、1つのステップ(削除)と2つのステップ(移動)のナビゲーションタスクを大幅に高速化した。
VRでは物理的なナビゲーションが可能で、ユーザーが歩いたり頭を回転させたりすることで、ノートブックの様々な部分にアクセスできる。一方デスクトップでは、スクロールアップ/ダウンが必要で、オフスクリーンのコンテンツにアクセスするのが難しい。
比較:
分岐&統合機能を使うと、デスクトップとVRの両方で比較タスクの完了時間が大幅に短縮された。
分岐&統合機能により、ユーザーは必要な部分のみを複製でき、結果を隣接して表示できるため、効率的な比較が可能になった。
VRでは分岐作成に時間がかかったが、全体としてVRの比較パフォーマンスはデスクトップと同等だった。
テキスト入力:
VR環境でのテキスト入力に時間がかかり、全体的なタスク完了時間に大きな影響を与えた。
VRでのテキスト入力の改善が今後の課題として残された。
全体的な評価:
ユーザーはVRの分岐&統合機能を高く評価し、VR+分岐条件を最も好ましいと考えていた。
VRは物理的なナビゲーションを可能にし、比較機能を大幅に改善したが、テキスト入力の課題が残された。
Stats
VRはデスクトップに比べて、1つのステップ(削除)のナビゲーションタスクを平均34.7秒から18.8秒に、2つのステップ(移動)のタスクを47.8秒から21.7秒に短縮した。
分岐&統合機能を使うと、デスクトップとVRの両方で比較タスクの完了時間が大幅に短縮された。
VRでのテキスト入力に要した時間は、VR+線形条件で144.3秒(全体の29.5%)、VR+分岐条件で79.3秒(27.1%)と長かった。一方デスクトップ条件ではわずか7.2秒(1.6%)と5.9秒(2.3%)だった。