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気候シミュレーションデータ7.3ペタバイトの大陸規模での自動化された信頼性の高い効率的な複製: ケーススタディ


Core Concepts
大規模な気候シミュレーションデータを自動化された信頼性の高い方法で効率的に複製することができた。
Abstract
本研究では、ローレンス・リバモア国立研究所(LLNL)に保管されていた7.3ペタバイトの気候シミュレーションデータを、アルゴンヌ国立研究所(ANL)とオークリッジ国立研究所(ORNL)に複製する取り組みについて報告している。 複製の主な経緯は以下の通り: 2022年2月15日に開始し、5月3日に完了した。合計77日間の作業であった。 LLNLのファイルシステムの速度が遅かったため、LLNLからANLに一度転送した後、ANLからORNLに転送する2段階の方式をとった。 Globusを使ったデータ転送により、高速ネットワークの活用、セキュリティ、整合性チェック、障害からの復旧などを自動的に行うことができた。 転送中に一時的な障害が4,086件発生したが、Globusの自動復旧機能により、全体としては順調に進めることができた。 本取り組みは、大規模な気候データの複製を自動化された信頼性の高い方法で効率的に行うことができたことを示している。今後CMIP7のようなさらに大規模なデータセットの管理においても、同様のアプローチが有効であると考えられる。
Stats
合計7.3ペタバイトのデータを29,907,532ファイルから成る17,347,671ディレクトリから複製した。 平均転送速度はLLNL→ANLが0.648 GB/s、LLNL→ORNLが0.662 GB/sであった。 合計4,086件の一時的な障害が発生したが、Globusの自動復旧機能により対応できた。
Quotes
"大規模な気候データの複製を自動化された信頼性の高い方法で効率的に行うことができた。" "今後CMIP7のようなさらに大規模なデータセットの管理においても、同様のアプローチが有効であると考えられる。"

Deeper Inquiries

気候シミュレーションデータの複製以外にも、Globusを活用した大規模データ管理の事例はあるか

Globusを活用した大規模データ管理の事例として、研究データの共有や協力研究プロジェクトにおけるデータ転送などが挙げられます。例えば、異なる研究機関間での大規模なデータ共有や協力研究プロジェクトにおいて、Globusを使用して高速かつ信頼性の高いデータ転送を実現しています。研究者が世界中の異なる施設に分散しているデータにアクセスする際にも、Globusを活用してデータの共有や転送を行っています。

大規模データ複製の際に、ファイルシステムの性能がボトルネックとなることはよくあるが、その対策としてどのような方法が考えられるか

ファイルシステムの性能が大規模データ複製の障害となる場合、いくつかの対策が考えられます。まず、ファイルシステムの設定や構成を最適化することで、データ転送の効率を向上させることが重要です。また、ファイルシステムのキャッシュやバッファリングを最適化し、データの読み取りや書き込み速度を向上させることも有効です。さらに、ファイルシステムの並列処理能力を活用して、複数のファイルを同時に転送することで効率的なデータ複製を実現することができます。ファイルシステムの性能向上に加えて、ネットワーク帯域幅やデータ転送プロトコルの最適化も重要です。

気候シミュレーションデータの複製以外に、Globusを活用して解決できる大規模データ管理の課題はどのようなものがあるか

気候シミュレーションデータの複製以外にも、Globusを活用して解決できる大規模データ管理の課題として、データセキュリティやアクセス制御、データ整合性の確保などが挙げられます。大規模なデータセットを異なる研究機関や施設間で共有する際には、データのセキュリティを確保し、適切なアクセス制御を実現する必要があります。また、データの整合性を確保するために、データ転送中に発生したエラーや欠損を検知し、適切に対処する仕組みが重要です。Globusを活用することで、これらの課題に対処し、大規模データ管理を効率化することが可能です。
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