Core Concepts
本論文では、アクチュエータの完全故障に対しても完全な姿勢制御性を確保できる新しい四回転翼機「ヘリクアッド」を提案する。ヘリクアッドは可変ピッチプロペラを採用し、プロペラブレードにキャンバー翼型を使うことで、単一アクチュエータの完全故障時にも完全な姿勢制御性を実現できる。
Abstract
本論文では、完全なアクチュエータ故障に対する四回転翼機の完全姿勢制御性を確保するための新しい設計「ヘリクアッド」を提案している。
ヘリクアッドの特徴は以下の通り:
可変ピッチプロペラを採用し、プロペラブレードにキャンバー翼型を使うことで、単一アクチュエータの完全故障時にも完全な姿勢制御性を実現できる
理論解析と実験的検証により、キャンバー翼型プロペラがシンメトリック翼型プロペラに比べて大幅に高いトルクを発生できることを示した
故障検知・同定に基づく再構成可能な制御配分手法を開発し、シミュレーションで検証した
故障検知遅延の許容限界を実験的に推定した
以上の取り組みにより、単一アクチュエータの完全故障時にも、ヘリクアッドの位置制御性能が公称時とほぼ同等に維持できることを示した。
Stats
単一アクチュエータの完全故障時でも、ヘリクアッドの位置制御性能は公称時とほぼ同等に維持できる。
故障検知遅延の許容限界は180ミリ秒である。
Quotes
キャンバー翼型プロペラはシンメトリック翼型プロペラに比べて、同じRPMでトルクが約4.5倍高い。
故障検知・同定に基づく再構成可能な制御配分手法を開発した。