Core Concepts
HTTP/3とEPSを組み合わせることで、ウェブリソースの配信を最適化し、QoEを向上させることができる。
Abstract
本論文では、HTTP/3とEPSを活用した新しい配信スケジューリングメカニズムを提案している。このメカニズムは、ウェブリソースの配信方式(非増分的/増分的)とその優先度を組み合わせることで、QoEの向上を目指している。
具体的には以下の2つの提案を行っている:
非増分的配信と増分的配信を組み合わせた混合スケジューリングアルゴリズム
ウェブリソースの種類とChromeのプライオリティ設定に基づくEPS優先度のマッピング
提案手法の有効性を評価するため、8つの人気ウェブサイトを用いて実験を行った。その結果、提案手法は従来手法と比べて、First Contentful Paint、Largest Contentful Paint、Time to Interactive、Total Blocking Time、Speed Indexなどの主要なLighthouse指標において大幅な性能向上を示した。特に、リソース数が多く、リソースサイズも大きいウェブサイトで顕著な改善が見られた。
Stats
提案手法は、Etsy、ニューヨークタイムズ、AmazonのウェブサイトでFirst Contentful Paintを25%以上改善した。
Largest Contentful Paintでは、Amazonのウェブサイトで35%の改善が見られた。
Total Blocking Timeでは、Etsy、Amazonのウェブサイトで100%の改善が確認された。
Quotes
"HTTP/3とEPSを組み合わせることで、ウェブリソースの配信を最適化し、QoEを向上させることができる。"
"提案手法は、特にリソース数が多く、リソースサイズも大きいウェブサイトで顕著な性能改善を示した。"