Core Concepts
本論文では、ネットワーク遅延とポアソン型パルス型サービス拒否(Pp-DoS)攻撃に対して頑健な分散型ゼノフリーイベントトリガ制御手法を提案する。複数の非同期独立ネットワークにおいて、ネットワーク遅延は連続確率変数、攻撃の発生数はポアソン分布に従う離散確率変数として扱われる。提案手法は、攻撃発生時と非発生時の2つのモードを切り替えながら、最小インターイベント時間を保証し、かつ安定性を維持する。
Abstract
本論文では、ネットワーク遅延とポアソン型パルス型サービス拒否(Pp-DoS)攻撃に対して頑健な分散型ゼノフリーイベントトリガ制御手法を提案している。
まず、ネットワーク遅延は連続確率変数、攻撃の発生数はポアソン分布に従う離散確率変数としてモデル化している。これらの不確定性を考慮した上で、分散型ネットワーク上で安定性を維持するための制御手法を設計している。
具体的には、攻撃発生時と非発生時の2つのモードを切り替えながら、最小インターイベント時間を保証するイベントトリガ制御則を提案している。攻撃発生時は、ネットワーク誤差項を非消失擾乱として扱い、攻撃非発生時は消失擾乱として扱うことで、安定性を維持している。
また、ポアソン分布の性質を利用して、攻撃発生時間間隔の指数分布を導出し、これを制御則のリセット値に反映することで、ランダムな攻撃に対する頑健性を実現している。
さらに、時間正則化によりゼノ解の発生を回避し、分散型ネットワーク構造においても全体としてゼノ解が現れないことを示している。
最後に、複数の小型ロータクラフト型航空機のクラスタ形成制御の例を示し、提案手法の有効性を検証している。
Stats
ネットワーク遅延τi
jは連続確率変数で、0≤τi
j≤τi
mad<infj∈Z≥0(ti
j+1-ti
j)を満たす。
攻撃発生数Ni(t)はポアソン分布Poisson(λi
expt)に従う離散確率変数で、攻撃間隔Δi
kは指数分布Exp(λi
exp)に従う。
Quotes
"本論文では、ネットワーク遅延とポアソン型パルス型サービス拒否(Pp-DoS)攻撃に対して頑健な分散型ゼノフリーイベントトリガ制御手法を提案する。"
"提案手法は、攻撃発生時と非発生時の2つのモードを切り替えながら、最小インターイベント時間を保証し、かつ安定性を維持する。"