Core Concepts
IoTシステムのパフォーマンス監視と自己最適化のアプローチを提案する。ストキャスティック・ペトリネットモデリングを用いて、応答時間の改善を目指す。
Abstract
本論文では、パブリッシュ/サブスクライブモデルに基づくIoTシステムのパフォーマンス監視と自己最適化のアプローチを提案している。
まず、IoTシステムの主要な構成要素であるクライアント接続、サブスクリプション、パブリケーション、通知をそれぞれモジュール化したストキャスティック・ペトリネットサブモデルを構築する。これらのサブモデルを統合することで、IoTシステム全体のモデルを得る。
このモデルを用いて、ネットワークバッファリング、ブローカーメモリ、QoSレベルといった主要な影響要因がシステムのパフォーマンス、特に応答時間に及ぼす影響を分析する。実験結果から、これらの要因を適切に調整することで、システムのパフォーマンスを大幅に改善できることが示された。
このようなモニタリングと最適化のプロセスを継続的に行うことで、IoTシステムの自己最適化を実現できる。提案手法は、IoTシステムの複雑性と不確定性を適切に捉えつつ、パフォーマンス改善を図るための有効なアプローチである。
Stats
ネットワークバッファサイズを1から10に増やすと、パブリケーション受付応答時間が8.50740309から6.09202230に、通知応答時間が9.06444339から6.21357193に改善された。
ブローカーメモリサイズを1から10に増やすと、パブリケーション受付応答時間が8.50740309から6.09202230に、通知応答時間が9.06444339から6.21357193に改善された。
パブリケーションQoS処理レートを上げると、パブリケーション受付応答時間と通知応答時間が短縮された。