Core Concepts
ブロックチェーンを活用したマイクログリッドのエネルギー取引とバッテリーシェアリングシステムを提案し、中央集権型と分散型のシェアリングアプローチを検討した。分散型のシェアリングアプローチが、無駄なエネルギーを73.6%削減し、グリッドからの購入を12.3%削減することを示した。
Abstract
本論文では、ブロックチェーンを活用したマイクログリッドのエネルギー取引とバッテリーシェアリングシステムを提案している。
まず、エネルギー取引の価格設定手法を説明した。取引リクエストと提供の数に応じて価格を決定する。
次に、エネルギーシェアリングの2つのアプローチを提案した。1つは中央集権型のシェアリングで、第三者のシェアリングエンティティが仲介する。もう1つは分散型のシェアリングで、余剰エネルギーを持つプロシューマーが直接シェアする。
シミュレーション結果から、分散型のシェアリングアプローチが優れていることが示された。分散型は、無駄なエネルギーを73.6%削減し、グリッドからの購入を12.3%削減できた。一方、中央集権型は、無駄なエネルギーを2.23%削減し、グリッド依存を0.17%削減するにとどまった。
分散型のシェアリングでは、プロシューマーと消費者の両方が恩恵を受けることが分かった。プロシューマーは余剰エネルギーを売却でき、消費者は資金不足時にもエネルギーを得られる。
本システムではスマートコントラクトを活用し、分散化された信頼性の高い仕組みを実現している。
Stats
エネルギー取引なし時の総グリッドエネルギー: 677,245,700 ワット
エネルギー取引時の総グリッドエネルギー: 636,830,500 ワット
バッテリー付きエネルギー取引時の総グリッドエネルギー: 590,534,700 ワット
中央集権型シェアリング時の総グリッドエネルギー: 589,513,400 ワット
分散型シェアリング時の総グリッドエネルギー: 512,560,500 ワット