Core Concepts
分散型ネットワーク環境において、各エージェントの機密データを保護しつつ、協調的に非負値行列因子分解を実行する手法を提案する。
Abstract
本論文では、分散型ネットワーク環境において、各エージェントが保有するデータの機密性を保護しつつ、協調的に非負値行列因子分解を実行する手法を提案している。
具体的には以下の通り:
各エージェントが保有する部分データを用いて、左右の因子行列を推定する分散型アルゴリズムを開発した。
隣接エージェント間の情報交換を、ホモモルフィック暗号化であるPaillier暗号を用いて保護することで、各エージェントの機密データを守る仕組みを導入した。
合成データおよび実際のデータセットを用いた実験により、提案手法が中央集権型の手法と同等の性能を達成できることを示した。
本手法は、分散型ネットワーク環境における機密データの保護と、協調的な機械学習の実現に貢献するものと期待される。
Stats
各エージェントが保有する部分データの列数は4~40の範囲で変化する
合成データの場合、左右の因子行列のエントリは指数分布に従って生成した
合成データのSNRは約20dBである