Core Concepts
マイクロサービスベースシステムにおける少量学習を用いた効果的かつ効率的な異常トレース分類フレームワークを提案する。このフレームワークは、マルチヘッドアテンション自己符号化器を使ってシステム固有のトレース表現を構築し、トランスフォーマーエンコーダベースのモデルアグノスティックメタラーニングを活用して、同一システム内および異なるシステム間での異常トレース分類を行う。
Abstract
本論文は、マイクロサービスベースシステム(MSS)における異常トレース分類の課題に取り組んでいる。MSS は複雑で動的な性質のため、様々な障害カテゴリーの障害に遭遇する可能性がある。効果的な障害対応のためには、トレースベースの異常検知と根本原因分析が重要である。
提案フレームワークは以下の2つの主要コンポーネントから構成される:
マルチヘッドアテンション自己符号化器(MultiHAttenAE)
MSS固有のトレース表現を構築する
高次元マルチモーダルトレースデータを低次元表現に融合
トランスフォーマーエンコーダベースのモデルアグノスティックメタラーニング(TE-MAML)
MultiHAttenAEで生成したトレース表現を使って、少量学習による効果的かつ効率的な異常トレース分類を実現
同一MSS内および異なるMSS間での異常トレース分類を可能にする
評価実験の結果、提案フレームワークは以下のことを示した:
同一MSS内では、10個の事例を与えた場合、Trainticketで93.26%、OnlineBoutiqueで85.2%の平均精度を達成
クロスシステムでは、10個の事例を与えた場合、Trainticketの異常トレースを92.19%、OnlineBoutiqueの異常トレースを84.77%の精度で分類
提案フレームワークは、MSS間の異常トレース分類の適応性を示しており、ラベル付けの少ない状況でも一般化可能なAIOpsツールの構築に貢献できる。
Stats
同一MSS内の異常トレース分類タスクでは、10個の事例を与えた場合、Trainticketで93.26%、OnlineBoutiqueで85.2%の平均精度を達成した。
クロスシステムの異常トレース分類タスクでは、10個の事例を与えた場合、Trainticketの異常トレースを92.19%、OnlineBoutiqueの異常トレースを84.77%の精度で分類した。