Core Concepts
位置情報を活用したマシンラーニングアプローチにより、基地局とユーザ端末のビーム選択を分離することで、ビーム選択のオーバーヘッドを削減できる。
Abstract
本論文では、mmウェーブ車載通信システムにおいて、基地局とユーザ端末のビーム選択を分離するマシンラーニングベースのアプローチを提案している。
まず、3つのシナリオを検討する:
基地局がユーザの位置情報を利用してビーム対を選択する (coupled with location)
基地局はユーザの位置情報を利用してビームを選択し、ユーザは独自にビームを選択する (decoupled with location)
基地局はユーザの位置情報を持たず、カバーエリア全体をカバーするビームを選択し、ユーザが自身の位置情報を利用してビームを選択する (decoupled without location)
各シナリオに対して、位置情報を活用したマシンラーニングモデルを構築する。シナリオ1ではスループット比の予測モデル、シナリオ2と3ではビームの平均スループット比(ATR)の予測モデルを開発する。
シミュレーション結果から、位置情報を活用したビーム選択の分離 (シナリオ2) は、結合したビーム選択 (シナリオ1) とほぼ同等のスループット比を達成できることが示された。一方、位置情報を利用しないビーム選択 (シナリオ3) では、より多くのビームを走査する必要があるものの、提案手法により性能を回復できることが確認された。
Stats
ビーム対の選択に必要なビーム数が多いほど、スループット比が向上する。
シナリオ1では5ビームペアの選択で90%以上のスループット比が得られる。
シナリオ2では4基地局ビームと3ユーザビームの選択で90%以上のスループット比が得られる。
シナリオ3では19基地局ビームと3ユーザビームの選択で90%以上のスループット比が得られる。