Core Concepts
本論文は、慣性測定ユニット(IMU)センサ測定値とモータ測定値のみを使用して、リーグドロボットの状態推定と接触検知を同時に行うアルゴリズムを提案する。提案アルゴリズムは、接触力が状態に影響し、状態が接触力に影響するという原理に基づいて、切り替え系としてモデル化し、相互作用する多重モデルカルマンフィルタを用いて、接触状態を検知しながら状態を推定する。
Abstract
本論文は、リーグドロボットの状態推定と接触検知を同時に行うアルゴリズムを提案している。
まず、ロボットの運動を切り替え系としてモデル化し、各モードが地面との接触状態を表すようにする。提案アルゴリズムの核心は、相互作用する多重モデルカルマンフィルタ(IMM-KF)であり、これにより、現在のモードを特定しながら状態を推定する。この枠組みの根拠は、接触(および接触力)がロボットの状態に影響し、状態が接触力に影響するという点にある。
論文では、(i) 高精度シミュレータGazeboを用いた比較検証、および(ii) Unitree A1ロボットを用いた実機実験の2つの検証を行っている。シミュレーション研究では、提案アルゴリズムが接触検知を同時に行わない基準推定器よりも優れた性能を示している。実機実験では、提案アルゴリズムの適用可能性を示すとともに、接触検知能力を強調している。
Stats
提案手法のRMSE(全状態)は0.0952、ベースラインは0.2438であり、2.5倍の精度向上を示している。
垂直位置のRMSEは提案手法が0.17cm、ベースラインが1.25cmであり、7.5倍の精度向上を示している。
速度のRMSEは提案手法が0.1195m/s、ベースラインが0.4395m/sであり、3.75倍の精度向上を示している。