Core Concepts
UWBベースのTDOAシステムにおいて、位置推定誤差を最小化するためのアンカーペアを適応的に選択する手法を提案する。
Abstract
本論文では、UWBベースのTDOAシステムにおいて、位置推定誤差を最小化するためのアンカーペアを適応的に選択する手法を提案している。
まず、システムの運用エリアを複数のゾーンに分割し、各ゾーンに最適なアンカーペアセットを割り当てる。アンカーペアの選択は、LiDARセンサを搭載したロボットプラットフォームを用いた較正プロセスで行う。具体的には以下の手順で進める。
ロボットプラットフォームを各ゾーンに走行させ、UWBタグからの到達時間と LiDARスキャンを記録する。
LiDARデータに基づいてロボットの位置を推定し、これを参照位置とする。
様々なアンカーペアセットを用いてロボットの位置を推定し、各ゾーンにおける位置推定誤差(RMSE)を算出する。
各ゾーンで最小のRMSEを示したアンカーペアセットを選択し、ルーチン運用時の位置推定に使用する。
提案手法は、シミュレーションと実験の両方で評価されている。シミュレーション結果では、提案手法を用いることで平均位置推定誤差が80 cm以下に抑えられることが示された。実験では、移動する人の位置推定において中央値誤差が25 cmまで改善された。これらの結果から、提案手法が屋内UWBシステムの位置推定精度向上に効果的であることが確認された。
Stats
シミュレーション結果では、提案手法を用いることで平均位置推定誤差が80 cm以下に抑えられた。
実験では、移動する人の位置推定において中央値誤差が25 cmまで改善された。