Core Concepts
本研究では、モデル予測制御に基づく新しい軌道計画手法を提案し、ロボットと人間の物品受け渡しを実現する。この手法では、受け渡し位置の予測と軌道の誤差範囲の適応的な調整により、受け渡しの収束性、同期性、予測可能性、安全性を確保する。
Abstract
本研究は、ロボットと人間の物品受け渡しを実現するための新しい軌道計画手法を提案している。
主な特徴は以下の通りである:
モデル予測制御に基づく軌道計画手法を用いる。これにより、受け渡し要件を自然に扱うことができる。
ガウシアンプロセス回帰モデルを用いて、受け渡し位置を予測する。この予測モデルの不確定性を考慮し、受け渡し位置の推定を適応的に行う。
軌道の誤差範囲を適応的に調整することで、ロボットの動きの収束性、同期性、予測可能性、安全性を確保する。
軌道の進捗度を用いて、ロボットと人間の動作を同期させる。
終端コストを導入することで、ロボットの動作がより確実に受け渡し位置に収束するようにする。
提案手法の有効性は、7自由度のロボットマニピュレータを用いた実験により示されている。人間がロボットに物品を受け渡す場面において、ロボットは適切に動作し、受け渡しを成功させることができた。
Stats
ロボットの軌道パラメータϕrと人間の軌道パラメータϕhの差dr,HOは、受け渡し位置への同期を実現するために用いられる。
ロボットの直交方向の位置誤差e⊥
p,r,1とe⊥
p,r,2、および姿勢誤差e⊥
o,r,1とe⊥
o,r,2は、受け渡し位置への収束性と予測可能性を確保するために用いられる。