Core Concepts
デュアルアーム再配置問題を効率的に解決するために、タスク計画、経路計画、運動計画を統合的に最適化する手法を提案する。
Abstract
本研究では、デュアルアーム再配置問題を効率的に解決するために、タスク計画、経路計画、運動計画を統合的に最適化する手法を提案している。
まず、タスク計画では、MCHS (Manipulation Cost-based makespan Heuristic Search) アルゴリズムを用いて、ピック&プレースの回数を最小化する計画を生成する。次に、運動計画では、cuRoboと呼ばれる高速な軌道生成手法を活用し、ロボットの動力学制約を満たす軌道を生成する。さらに、両アームの軌道の衝突を解決するための戦略を提案している。
具体的には以下の3つの主要な貢献がある:
タスク計画時に、複数の逆運動学解を考慮することで、より最適な軌道を生成できるようにした。
cuRoboの経路計画アルゴリズムを改良し、不要な迂回を避けられるようにした。
両アームの軌道の衝突を解決するための2つの戦略を提案した。一つは、両アームの目標姿勢を適切に選択して衝突を回避する手法、もう一つは、一方のアームの軌道を優先しつつ、他方のアームが回避する手法である。
これらの手法を統合したプランナ「MODAP」を提案し、シミュレーションと実機実験の両方で評価を行った。その結果、従来手法と比べて最大40%の実行時間の短縮を達成できることを示した。特に、両アームの協調が重要となる高重複率の環境で顕著な性能向上が見られた。
Stats
タスク計画の計算量は NP-hard であり、運動計画の計算量は PSPACE-hard である。
デュアルアーム再配置問題を最適に解くことは非常に困難である。
Quotes
"長期的なタスクと運動の計画(TAMP)は非常に解決が困難であり、最適に解くことは更に難しい。"
"タスク計画とモーション計画の密接な関係により、それぞれが単独でも NP-hard や PSPACE-hard の計算問題となる。"