Core Concepts
限定的な知覚しか持たない四足ロボットが、3次元複雑環境を効果的に横断する方法を提案する。
Abstract
本研究では、四足ロボットが3次元複雑環境を横断する際の課題に取り組んでいる。従来の方法は外部センサ(カメラ、LiDAR等)に依存していたが、夜間や密林環境では機能しない。そこで本研究では、固有感覚のみを用いて、障害物の検知、位置特定、迅速な反応を行う学習ベースのモーションコントローラを提案する。
具体的には以下の3点が主な貢献である:
過去の固有感覚データを用いて、各リンクの衝突可能性を正確に推定する衝突推定器を開発した。
3次元衝突領域の概念と、それを推定する ハイブリッド想像モデルを提案した。これにより、複雑な3次元環境の障害物特性を把握できる。
2段階の教師-生徒型学習フレームワークを確立し、固有感覚のみを用いて、複雑3次元環境での機敏な移動を実現した。
シミュレーションと実世界の実験で、提案手法が従来手法に比べて優れた性能を示すことを確認した。特に、高地、バリア、トンネル、亀裂といった複雑な障害物に対して高い成功率を達成した。
Stats
提案手法は、従来のRMAやWTWに比べ、高地、バリア、トンネル、亀裂といった複雑な障害物に対して、成功率が94%、92%、96%、89%と高い性能を示した。
一方、固有感覚のみを用いたベースラインは、これらの障害物に対して0%、12%、0%、0%と極めて低い成功率であった。
提案手法の平均移動距離は、高地0.821、バリア0.853、トンネル0.979、亀裂0.798と、従来手法を大きく上回った。
Quotes
"限定的な知覚しか持たない四足ロボットが、3次元複雑環境を効果的に横断する方法を提案する。"
"提案手法は、従来のRMAやWTWに比べ、高地、バリア、トンネル、亀裂といった複雑な障害物に対して、高い成功率を達成した。"