Core Concepts
航空ロボットを使用して船舶バラスト水タンクの自律探査と視覚検査を行い、3隻の船舶で7種類のタンク区画を対象に実証実験を行った。
Abstract
本論文は、船舶バラスト水タンクの検査に航空ロボットを活用する取り組みについて報告している。
バラスト水タンクは暗く、ほこりっぽい環境で、狭い開口部と広い空間が混在するため、自律航行と検査に多くの課題がある。
著者らは、衝突耐性のある航空ロボット「RMF-Owl」を開発し、3隻の船舶のバラスト水タンクで7種類の区画を対象に自律探査と視覚検査を行った。
ロボットには、同時ローカリゼーションと地図作成(SLAM)、経路計画、制御の各モジュールが搭載されている。
実験の結果、ロボットは狭い開口部を通過しながら、各区画の自律探査と視覚検査を行うことができた。
また、ハンドヘルドセンサーシステム「Mjolnir」を用いたデータ収集も行った。
本論文では、これらの現場実験の詳細と、得られた教訓について述べている。
さらに、これらの実験で収集したデータセットを公開している。
Stats
RMF-Owlの重量は1.45 kgで、飛行時間は10分である。
FPSO1の側面バラスト水タンクの寸法は、長さ20 m、幅5.5 m、高さ4.8 mである。
FPSO2の狭い人孔の寸法は0.7 m × 0.5 mである。
OTの側面バラスト水タンクの幅は2.5 mと他の2隻より狭い。
Quotes
「衝突耐性のあるロボット設計が、これらの環境での耐久性のある自律航行に不可欠である」
「高精度な3Dマッピングは、荷重支持構造の変形などの重要な欠陥を特定するために不可欠である」
「カメラ画像の品質は欠陥検出に重要であり、最適な照明条件の実現が課題である」