Core Concepts
リーグドロボットの状態推定において、カルマンフィルタと学習ベースのアプローチを組み合わせることで、より正確な状態推定を実現する。
Abstract
本研究では、リーグドロボットの状態推定のために、カルマンフィルタと学習ベースのアプローチを組み合わせた手法を提案している。
まず、カルマンフィルタを用いて、関節エンコーダやIMUなどの固有センサ情報から初期的な状態推定を行う。次に、この推定結果に加えて、深度カメラの情報や、モデル予測制御から得られる地面反力情報などを入力として、ゲートリカレントユニット(GRU)ニューラルネットワークを用いて状態推定を行う。これにより、カルマンフィルタの単純な線形モデルでは捉えきれない非線形性を学習的に補正することができる。
また、GRUの出力には、推定値の不確かさも含まれるため、状況に応じてカルマンフィルタの出力を利用するなど、ロバストな状態推定が可能となる。
実験では、四脚ロボットを用いて、滑りやすい地面、傾斜地、荒れた地形などの環境下で検証を行った。その結果、従来のVIO SLAMに比べて、平均で65%のRMSE改善が確認された。
Stats
四脚ロボットの状態推定において、提案手法はVIO SLAMに比べて、平均で65%のRMSE改善を達成した。
特に、ロボットの高さ(z方向)の推定精度が大幅に向上した。
Quotes
"リーグドロボットの状態推定は、高い動的運動と、センサ精度の限界により困難である。"
"提案手法は、固有センサ情報とカメラ情報を統合し、学習的に非線形性を補正することで、より正確な状態推定を実現する。"