Core Concepts
異なるタイプのタスクにおける意図表現、反復、組織化のニーズを探索し、意図に基づくユーザーインターフェースの設計に寄与する。
Abstract
本研究は、意図に基づくユーザーインターフェース(IUI)の設計空間を探索することを目的としている。人間-機械インタラクションにおいて、人間は自身の意図を表現し、機械はそれを解釈して実行し、結果を人間に伝える。この過程は複雑で煩雑であることが多かったが、大規模言語モデルの登場により、自然言語によるプロンプト入力で意図を伝えられるようになった。
本研究では、タスクの複雑さと創造性の観点から3つのタスクタイプを設定し、それぞれにおける意図-AI インタラクションを探索している。
固定範囲のコンテンツキュレーションタスク(ニュースヘッドラインの生成)では、一回限りの意図表現で十分な可能性が示された。
原子的創造タスク(アナロジー生成)では、選択、評価、編集といった反復的な意図表現が必要であり、また倫理的な懸念への対処も重要であることが分かった。
複雑で相互依存的なタスク(探索的データ分析)では、経験豊富なユーザーは詳細な意図表現を好む一方、初心者ユーザーは広範な探索的な意図表現を好むことが明らかになった。これらの知見を踏まえ、IUIの設計に向けた今後の取り組みが述べられている。
Stats
ニュースヘッドラインの生成実験では、一回限りの意図表現条件が平均的に高品質なヘッドラインを生成できることが示された。
アナロジー生成実験では、生成されたアナロジーの約80%が有用と評価され、問題の再定式化に寄与したが、最大25%に不適切な内容が含まれていた。
Quotes
「経験豊富なデータアナリストは、詳細で命令的な意図表現を使い、高品質な出力を得るが、代替的な分析の視点を見逃す傾向がある。一方、初心者アナリストは広範な意図表現を好むが、出力の品質が低い。」