Core Concepts
ランク距離符号において、非ゼロ要素の重みが二つの値しか取らない二重重み符号を完全に特徴付けた。
Abstract
本論文では、ランク距離符号における二重重み符号の特徴付けを行った。
まず、散布空間と呼ばれる組み合わせ論的オブジェクトを用いて、q が十分大きい場合、すべての二重重み符号がこれらから構成できることを示した。さらに、散布空間の下限と存在定理を用いて、二重重み符号の長さの下限と存在が保証される範囲を与えた。
次に、反対極符号と呼ばれる特殊な二重重み符号について、先行研究の結果を一般化し、すべての反対極二重重み符号がMRD符号から誘導されることを示した。
最後に、二重重み符号の打ち切りについて考察し、最大散布性を持つ符号の場合、打ち切りによって二重重み性が失われることを示した。
Stats
ランク距離d(x, y) = dimFq(⟨x1 - y1, ..., xn - yn⟩Fq)
MRD符号の性能限界: mk ≤ max{m, n}(min{n, m} - d + 1)
散布Fq-線形集合LUの大きさ: |LU| ≤ (qn - 1) / (q - 1)
Quotes
"二重重み符号は、よく研究された組み合わせ論的オブジェクトである散布空間から構成できる。"
"反対極二重重み符号は、MRD符号から誘導される。"
"最大散布性を持つ二重重み符号を打ち切ると、二重重み性が失われる可能性がある。"