Core Concepts
本論文は、サンプル化された測定値に対するLevantのロバスト微分器の暗黙的Euler離散化を扱う。既存の暗黙的離散化は、バイアス誤差または離散化チャタリングを示すことが明らかになった。提案する新しい適切な暗黙的離散化は、これら2つの有害な影響のいずれも示さない。
Abstract
本論文では、Levantのロバスト微分器の適切な暗黙的離散化を提案する。既存の暗黙的離散化手法は、バイアス誤差または離散化チャタリングを示すことが明らかになった。
提案手法の特徴は以下の通り:
状態変数の適切な線形結合により微分器出力を計算することで、適切な暗黙的離散化を実現
任意の微分次数に対する閉形式の安定条件と誤差界を提示
有限時間収束性を示す
具体的な内容は以下の通り:
第2節では、既存の暗黙的離散化手法の問題点を示す
第3節では提案手法の「暗黙的ロバスト微分器(IRED)」を紹介し、主要な結果を述べる
第4節で安定性解析を行い、第3節の定理を証明
第5節で数値シミュレーションによる検証を行う
第6節で結論を述べる
Stats
信号 f(t)の m次微分は、リプシッツ定数 L以下に抑えられる。
測定ノイズ η_kは、上界 N以下に抑えられる。