Core Concepts
分散システムは一貫性、可用性、パーティション耐性の3つの特性を同時に満たすことはできない。
Abstract
CAPの定理は、分散システムにおける3つの重要な特性である一貫性(Consistency)、可用性(Availability)、パーティション耐性(Partition Tolerance)について説明しています。
この定理によると、分散システムはこれら3つの特性を同時に満たすことはできません。つまり、システムを設計する際には、これらの特性のうち2つを選択し、残りの1つを犠牲にする必要があります。
例えば、一貫性と可用性を選択した場合、パーティション耐性を犠牲にすることになります。一方、可用性とパーティション耐性を選択した場合は、一貫性を犠牲にすることになります。
実際のアプリケーションでは、ネットワークの分断は一般的に起こるため、パーティション耐性は必須となります。そのため、一貫性と可用性のどちらを選択するかが重要な設計上の判断となります。
データベースの例として、MongoDBはCP(一貫性とパーティション耐性)、Cassandraはap(可用性とパーティション耐性)のデータベースとされています。
ただし、CAPの定理は単純化された概念であり、実際のシステム設計では遅延などの他の要因も考慮する必要があります。また、CAPの定理だけでデータベースの選択を判断するのは適切ではなく、用途やデータの特性、アプリケーションの要件などを総合的に検討する必要があります。
Stats
分散システムには一貫性、可用性、パーティション耐性の3つの特性がある。
ネットワークの分断は一般的に起こるため、パーティション耐性は必須となる。
MongoDBはCP(一貫性とパーティション耐性)、Cassandraはap(可用性とパーティション耐性)のデータベースとされている。
Quotes
CAPの定理は、分散システムが一貫性、可用性、パーティション耐性の3つの特性を同時に満たすことはできないことを示している。
実際のアプリケーションでは、ネットワークの分断は一般的に起こるため、パーティション耐性は必須となる。