Core Concepts
動的安全余裕は制御障壁関数として表現できることを示し、複数の状態・入力制約に対して制御共有性を持つ制御障壁関数を設計する手法を提案する。
Abstract
本論文では、動的安全余裕(Dynamic Safety Margin: DSM)が制御障壁関数(Control Barrier Function: CBF)として表現できることを示した。DSMは、プリスタビライジング制御器を用いて設計できるため、既存の手法を活用してCBFを構築できる。
具体的には以下の内容を示した:
DSMはCBFの一種であり、拡張システムに対するCBFとして定式化できる。
DSMに基づくCBF設計手法は、複数の状態・入力制約に対して制御共有性を持つ。これにより、全ての制約条件を同時に満たす制御入力を求めることができる。
Lyapunov関数に基づいてDSMを設計する手法を示し、任意のクラスK∞関数を用いてCBFを構築できることを示した。
天井クレーンの例題を用いて提案手法の有効性を確認した。提案手法は、既存のCBF設計手法や明示的参照ガバナ(ERG)と比較して、制約条件を確実に満たしつつ良好な制御性能を実現できることを示した。
Stats
状態制約xmin ≤ x ≤ xmaxに対して、
Γ∗
1(v) = Γ1(v) = 1/2kp(xmin - v)2
Γ∗
2(v) = Γ2(v) = 1/2kp(xmax - v)2
入力制約|u| ≤ umaxに対して、
Γ∗
3(v) = Γ3(v) = mcu2max/2(mckp + kd2)
角度制約|θ| ≤ θmaxに対して、
Γ∗
4(v) = Γ4(v) = mpgL(1 - θmax)
ペイロード制約x + L sin θ ≤ pmaxに対して、
Γ5(v) = 4kpmpg/(8mpg + Lkpπ2)(pmax - v)2