本研究では、クライオ切片H&E染色組織画像の核インスタンスセグメンテーションのために、Triple U-Netアーキテクチャを提案している。
データ前処理では、バイナリマスクから核の輪郭情報を抽出し、Hematoxylin成分を分離することで、核の境界検出を強化している。また、データ拡張として、ランダムクロップ、弾性変形、回転、反転などの手法を適用している。
特徴抽出では、RGB分枝、Hematoxylin分枝、セグメンテーション分枝の3つのブランチを持つTriple U-Netアーキテクチャを使用している。RGB分枝は基本的な特徴を抽出し、Hematoxylin分枝は核の輪郭情報を抽出する。セグメンテーション分枝では、これらの特徴を統合して最終的な核セグメンテーション結果を出力する。特徴融合には、Progressive Dense Feature Aggregation (PDFA)モジュールを採用している。
セグメンテーション後処理では、ガウシアンフィルタリングとウォーターシェッド法を適用し、セグメンテーション精度を向上させている。
提案手法は、ベースラインのU-Netモデルと比較して、AJI(Average Jaccard Index)スコアで67.41%、PQ(Panoptic Quality)スコアで50.56%と大幅な性能向上を示している。また、他のU-Netバリアントとの比較でも優れた結果を得ている。
本手法は、クライオ切片H&E染色組織画像の核インスタンスセグメンテーションにおいて、高精度な解析を可能にし、迅速な癌診断に貢献できると期待される。
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by Zarif Ahmed,... at arxiv.org 04-22-2024
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