Core Concepts
提案手法MCTSegは、多モーダル特徴蒸留とCNN-Transformerハイブリッドネットワークを用いて、不完全モーダルでも高精度な脳腫瘍セグメンテーションを実現する。
Abstract
本論文では、不完全モーダルでの脳腫瘍セグメンテーションのための新しいフレームワークMCTSegを提案している。
まず、Multimodal Feature Distillation (MFD)モジュールを設計し、多モーダルエンコーダネットワークから補完的な多モーダル知識をユニモーダルエンコーダに蒸留することで、欠損モーダルにも強いモーダル固有の特徴を抽出する。
次に、Unimodal Feature Enhancement (UFE)モジュールを開発し、Transformerにconvolutionブロックを組み合わせることで、局所的および大域的な依存関係を両方捉えられるようにする。
さらに、Cross-Modal Fusion (CMF)モジュールを構築し、一部のモーダルが欠損している場合でも、異なるモーダル間の大域的な相関関係を明示的に整合させる。
提案手法の有効性を示すため、BraTS2018およびBraTS2020データセットを用いた実験を行った結果、提案手法が既存手法を上回る性能を示すことを確認した。
Stats
脳腫瘍領域(ET)のDice係数は平均57.44%
腫瘍コア領域(TC)のDice係数は平均74.37%
全腫瘍領域(WT)のDice係数は平均84.91%
Quotes
提案手法MCTSegは、多モーダル特徴蒸留とCNN-Transformerハイブリッドネットワークを用いて、不完全モーダルでも高精度な脳腫瘍セグメンテーションを実現する。
MFDモジュールは、多モーダルエンコーダネットワークから補完的な多モーダル知識をユニモーダルエンコーダに蒸留することで、欠損モーダルにも強いモーダル固有の特徴を抽出する。
UFEモジュールは、Transformerにconvolutionブロックを組み合わせることで、局所的および大域的な依存関係を両方捉えられるようにする。
CMFモジュールは、一部のモーダルが欠損している場合でも、異なるモーダル間の大域的な相関関係を明示的に整合させる。